鎌倉新フルート合奏団:合奏団便りから
  テキサス便り

テキサス便り

                        安藤隆朗(C.Bass Flute)

 合奏団を離れて、テキサスにやってきて約1ヶ月がたちました。ようやく生活にも慣れてきたところです。この1ヶ月の間の体験をちょっと報告してみます。

 テキサスの人はなんでも「一番」が好きです。 特に一番高いとか一番大きいとかいうのが好きです。テキサス大学は全米で一番学生数の多い大学だそうです。 観光ガイドみてると、「この建物は何年前アメリカで一番高かった。」とか、「アメリカ西部で一番広かった」とかいう自慢が必ず書いてあります。おかしいのは、「全米でドアの数が一番多いホテル」とか「この州より西では一番高い百貨店」とか変な自慢のしかたをやってるところもあります。
 州の議事堂はワシントンの国会議事堂を真似て作ってあるんだそうですが、それよりも低いのはいやだから、建物のてっぺんにある銅像を大き目にして、ワシントンのより高くしたんだそうです。で、何年か前にその銅像が倒れかけて修理しようとした時、テキサスの職人さんには修理ができなくて、よその州から連れてきたらしいんですね。でもテキサス人以外に修理させるわけにいかない、というので、その職人さんを無理矢理テキサスに住民登録させちゃったんだそうです。

 テキサスというと、カウボーイを想像するんですが、街中は普通の街と同じでほとんどみかけません。ところが、、、

先日、Gregさんという、こちらの会社で一緒に仕事をしている方の自宅に招かれて遊びに行って来ました。昔の農場の一部を自宅に改造して使っているとかで、門から家まで800m、家は100坪くらいと小さめ(!)だけど、わんちゃん2 匹、馬1頭、ロバ1頭、やぎ2頭、にわとり多数、猫1匹を飼っていて、外には、わんちゃん専用エリア、お馬様専用エリア、ロバ様専用エリアなどあって、どこまでが敷地かわかりません

 庭で馬に乗せてもらったり(気持ちよかったです)、わんちゃんたちと戯れていたら、馬に乗ったカウボーイが登場。本当にカウボーイハットをかぶって、ブーツを履いて、腰にピストルをさして、葉巻を吸っているんです。とても良い方のようですが、何を言っているのかよくわかりません。Gregさんによれば隣のお家の方だそうで、その流れで隣の家で飼っている角のある牛(? テキサスのシンボル)を見せてもらうことになりました。

 隣の家(1Kmくらい離れてます)まで、馬に乗っていったのですが、そこがこれまた西部劇の映画の中で見たような古式ゆかしい家で、そこで本物のカウボーイの方たちが観光用でもなんでもなく昔ながらのスタイルで暮らしておられました。彼らは人懐こくて、色々話し掛けてくれたんだけど、彼らの英語は残念ながらやっぱり一言もわかりませんでした。でもそこの奥さんはとても美人でした。

 サボテンがあって、「蛇に注意」の看板があって、馬や牛が一杯いて、そしてカウボーイのみなさんは、腰にピストルをさして昼間から陽気にビールを飲んで、最後はみんなで壊れそうなぼろぼろの車に乗ってどこかに出かけて行きました。

 その後、馬に乗せてもらってGregさんのお家に帰り、チリという名前のテキサス名物料理とお嬢さん手作りのアップルパイをご馳走になって、お嬢さん達と話しをして帰ってきました。上のお嬢さんはフルートを吹いているそうで、ちょっとだけフルートの話で盛り上がりました。コントラバスフルートって知ってる?などと、自慢したりしていい気分でした。

 なにはともあれ、楽しいテキサス体験でした。いやぁ、テキサスって、すごいところです。

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