鎌倉新フルート合奏団:合奏団便りから

  あずみの国際フルートセミナーに参加して

あずみの国際フルートセミナーに参加して

                       佐治牧子(ピッコロ、フルート)

 良い音で吹くためのヘッドジョイントの組み立て方についてのお話です。

 楽器はメーカーによってトーンホールの空いている位置が違います。トーンホールの位置はそれぞれのメーカーが試行錯誤の上、経験や計算で決めています。だから、頭部管と胴部管、足部管が同じメーカーのものを使うことが条件です。ごくまれに違うものでも合うことがあるかもしれませんけれど、お勧めはできません。

 それぞれのメーカーがどんな楽器を作りたいか、ということなのですが、よいスケールを持っているメーカーと残念ながらそうでないメーカーがあります。今回はべネットが教えてくれた、だいたいどこのメーカーでのものでも大丈夫なヘッドジョイントの合わせ方です。歌口の位置は問題ないとして、抜き差しのことのみお話します。あなたの楽器のヘッドジョイントのよい位置というのは本当は1箇所しかありません。低音のDを吹いて2つ上の倍音Aを吹いてみます(譜例1)。このとき注意しなければいけないことは、よい姿勢で、喉や首、肩に力を入れないで自然に吹きます。そのAと本当の指遣いのAを比べてみます。両方のAが合う位置があなたの楽器の一番良い場所ということだそうです。ちなみに良いスケールを持っている楽器は他の音でやっても(譜例2)合います。その楽器の音程の一番良い場所で練習していれば、大体合わせた音以外もいいので、いい耳になっていくはずです。

 まずあなたの楽器の一番いい状態を知って下さい。アンサンブルのときはどこかに歩み寄ることになるのですが、一人で練習しているときはその位置で吹いてください。きっといい耳になるとべネットが力説していました。

譜例1
 

譜例2


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