鎌倉新フルート合奏団:合奏団便りから
  合奏団の思い出

合奏団の思い出

佐治牧子(コンセール ルミエール/元合奏団団員)


元団員の佐治牧子です。

さて、この度コンセールルミエールでは初CDをリリースいたしました。CDを作るにあたり、今回のプロデューサーさんで作曲家の深井さんの作品だけでなく、今まで演奏した曲も入れました。その中でもレスピーギの「リュートのための古風な舞曲とアリア」は私の思い出の1曲です。

古い話になりますが、私がまだ10代だったころ、鎌倉新フルート合奏団に入れていただきました。2つ先輩の大垣優子さんに家から比較的近いという理由だけで連れてきてもらったのがきっかけです。1991年12月で、5月の第2回定期演奏会に向けて練習に励んでいたころです。私は音楽大学の1年生でしたがアンサンブルの経験はほとんどなく、いただく楽譜の全てが初めての曲で、いつもは聞いているだけのオーケストラの曲。一緒に演奏する人は大学生から年配の方まで年齢層も経験も幅広く、でもみなさんが心から楽しんでいらっしゃる。こういうことは今まで無かったので、全てが新鮮でした。

初めて伺った練習の時にもらった楽譜がレスピーギの「リュートのための古風な舞曲とアリア」の2nd.でした。忘れもしない…。メロディー以外のパートを吹くのが初体験だったので、楽譜が読めず、音程ももちろん取れず、わからないことがいっぱい。大垣さんに「佐治さん、ドのシャープ高いわよ」言われたのもこのとき初めて。みなさんが奏でる音はパイプオルガンのように美しく(聞こえてたの)、私はこの中に入りたい!と、心から思いました。

もう10年以上前の合奏団便りに、アルトの萩原さんが「本当に大切なことは、一度に一つしかできない。」という内容で投稿されたことがありました。私はこの文章に、とても励まされました。実は先日スイスにお嫁に行った今日子さんともこの話しをしたばかりで、彼女もよく覚えていました。

アンサンブルの基礎だけでなく、大勢で1つのものを作る喜びを教えてくれたのは合奏団です。そして一つのことを長く続けことの大切さを教えてくれたのも合奏団。私にとっての本当に大切な一つのことは、いい音楽を伝えることです。

ということで、ぜひ、ルミエールのCDを聞いて下さい。


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